椎間板ヘルニアの原因と症状

腰痛を改善する運動を知る前に、まずはあなたの腰の痛みの原因を知りましょう。今回は、多くの人の腰痛の原因である椎間板ヘルニアについてです。

ヘルニアとは、臓器の一部分が本来あるべき場所から逸脱してしまった状態を言います。人間の背骨は、上から頚椎・胸椎・腰椎・仙椎・尾椎に独立していて、それぞれ7個・12個・5個・5個・4個の骨に分かれています。仙椎と尾椎はそれぞれ癒合していて、頚椎の上二つの椎骨は特殊な形をしていますが、その他の22個の椎骨は共通した構造をしています。

椎骨と椎骨の間には、椎間板と呼ばれるクッションの役割をする軟骨が存在します。椎間板は周辺の繊維輸と中心部分の髄核で構成されています。この椎間板があるからこそ、人間は前傾姿勢や後傾姿勢、そして左右へ体を倒したりという動作ができるのです。

しかし、椎間板に負担が増す事が原因で繊維輸に亀裂が入り、そこから繊維輸の一部や髄核が飛び出してしまった状態が椎間板ヘルニアと呼ばれる病気です。そして、飛び出した繊維輸の一部や髄核が腰椎から出ている神経に触れる事によって腰に激痛が走るのです。症状は腰の痛みだけでなく、酷くなると足にも痛みやしびれが現れます。

椎間板ヘルニアのやっかいな所は、ちょっとした動作が原因でなってしまう事が多い所です。例えば、前かがみで作業をする事の多い農家の方の過労、地面に落ちた物を拾おうとした瞬間、または知らないうちになっていた・・・など、様々です。

また、早い人では20代後半くらいからなる人もいて、60歳以上にもなると椎間板ヘルニア(腰痛に発展していないものも含めて)人口は3分の1にものぼると言われています。